院長紹介
中村 正 Tadashi Nakamura
院長は横須賀市に生まれ、県立横須賀高等学校を卒業後、新設された国立山形大学医学部に第一期生として入学しました。卒業後は同大学耳鼻咽喉科学教室に入局し、めまい・平衡医学の研究に邁進するとともに、めまい患者の診断と治療に携わり、これまでに一万人を超える患者の診療を行ってまいりました。
また、頭頸部外科領域においても、舌癌・咽頭癌・喉頭癌・下咽頭癌・甲状腺癌など、最先端の手術を千例以上手がけ、耳鼻咽喉科・頭頸部外科医として幅広い臨床経験を積んでまいりました。
しかし、50歳を過ぎた頃から「自らの専門性を最も発揮できるのは、やはりめまい診療である」との思いを強く抱くようになり、一念発起して生まれ故郷・横須賀の地に「めまい診療を専門的に行うクリニック」を開設いたしました。
これまでに培った経験と知識を活かし、横須賀および近隣地域の皆様の健康維持に少しでも貢献できれば幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。
経歴
- 1954年 横須賀市逸見町生まれ
- 1973年 県立横須賀高校卒業
- 1973年 国立山形大学医学部入学－新設医学部の第一期生として入学
- 1979年 大学卒業後直ちに医師免許取得
- 1979年 山形大学医学部耳鼻咽喉科助手
麻酔科を含めて臨床医として初期研修 - 1981年 山形県酒田市立酒田病院耳鼻咽喉科勤務
1年間一人医長として僻地医療を経験 - 1982年 山形大学医学部耳鼻咽喉科助手に復帰
臨床およびめまい研究に没頭 - 1985年 医学博士号取得（マイクロコンピュータによる眼振解析）
- 1985年 山形県立新庄病院耳鼻咽喉科医長
周辺数十キロ地域の耳鼻咽喉科医療を一手に引き受ける
約２年間ここで医師としての腕を磨く - 1987年 山形大学医学部附属病院耳鼻咽喉科講師
喉頭癌、中咽頭・下咽頭癌、舌口腔癌などの頭頸部癌の最先端治療を行う - 1991年 英国神経病院神経耳科（National Hospital Queen Square）留学
ロンドンにある病院で２年弱にわたり、めまいの臨床研究を行う - 1994年 山形大学医学部耳鼻咽喉科助教授に就任－医療情報部副部長を兼任
- 2002年 山形県立中央病院耳鼻咽喉科科長
年間５００例以上の手術および救急医療に奮闘 - 2002年 山形大学医学部臨床教授
- 2006年 ４月１日故郷の横須賀に戻り、なかむら耳鼻咽喉科クリニックを開設
現在に至る
主な資格・役職
- 日本耳鼻咽喉科学会認定専門医
- 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
- 補聴器適合判定医
- 日本耳鼻咽喉科学会参与
- Barany SocietyのMember（世界で最も権威のあるめまい関連学会）
- 日本めまい平衡医学会参与
- 日本めまい平衡医学会・学会あり方委員会委員
- 日本耳鼻咽喉科学会神奈川県地方部会三浦連合支部・幹事
主たる業績
講演
- 診断が確定できないめまいの治療．第87回耳鼻咽喉科臨床会 総会・学術講演会．2025年6月26日
- 外来診療でのめまいの見方．第40回日本めまい平衡医学会医師講習会．2024年6月20日
- めまい診療におけるメリットとピットフォール．宮城若手めまい研究会．2023年8月2日
- 診療所で診断しにくいめまい症例をどうさばくか．第81回日本めまい平衡医学会総会・学術講演会．2022年11月17日
- クリニックで取り組むめまい診療．第36回日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会秋季学会，2022年11月6日
総説論文
- 中村 正: 診療所における治療的診断のコツ. 耳鼻咽喉科 1: 260-267, 2022.
- 中村 正: CASE 15 -診療所で経験しためまいを伴う難聴を主訴とした小脳梗塞例-. Equilibrium Res 80: 585-587, 2021.
- 中村 正: こんなときどうする めまい・平衡医学・顔面神経領域 温度刺激検査と頭振り眼振検査の結果が解離している!. JOHNS 30: 1156-1158, 2014.
- 中村 正: 前庭機能検査の新展開 赤外線眼振検査. 耳鼻咽喉科・頭頚部外科 86: 706-712, 2014.
- 中村 正: めまいベーシック-日常診療における疑問に答える-執拗なふらつきにはどう対処するか?. JOHNS 29: 1895-1898, 2013.
英文論文
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Nakamura T, Bronstein AM. The perception of head rotation in Parkinson’s disease. Acta Otolaryngol Suppl 520: 387-389, 1995
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Nakamura T, Bronstein AM: The perception of head and neck angular displacement in normal and labyrinthine-defective subjects. A quantitative study using a ‘remembered saccade’ technique. Brain 118: 1157-1168, 1995.
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Nakamura T, Bronstein AM, Lueck C, Marsden C, Rudge P. Vestibular, cervical and visual remembered saccades in Parkinson’s disease. Brain 117: 1423-1432, 1994.
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Nakamura T, Bronstein AM: Perception of neck rotation assessed by ‘remembered saccades’. Neuroreport 4: 237-239, 1993.
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Nakamura T, Kanayama R, Sano R, et al.: Quantitative Analysis of Ocular Movements in Parkinson’s Disease. Acta Otolaryngol Suppl 481: 559-562, 1991.
書籍
名医たちの見る未来2025─日本を支える20名の医師たち
いま、医療業界が直面する変革の波──人手不足の深刻化、地域医療の格差、保険医療制度の課題。次代を明るく照らすため、寡黙ながらも力強く、未来を見据えて日々邁進する20名の医師たちの姿勢から、示唆を得られるインタビュー集です。
診療時間・アクセス
診療時間
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日・祝 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 9:00-12:00 | ● | ● | ● | ー | ● | ● | ー |
| 14:30-18:00 | ● | ● | ● | ー | ● | ー | ー |
※受付時間は診療終了の30分前までにお願いします。日曜祝日は休み
アクセス
- 住所
- 〒238-0011 横須賀市米が浜通1-4 クラシオンⅢ2F
- 電話番号
- 046-827-2729
- アクセス
- 横須賀中央駅より徒歩9分
- 駐車場
- 専用駐車場はございません。お近くのコインパーキングをご利用ください。
京浜急行横須賀中央駅から徒歩で来院する場合（徒歩約8分）
- 駅を降りてから16号線方向に進む
- 米が浜通を右折し共済病院方向へ進む
- 共済病院の先右方向に「おりょう会館（祭儀場）」ビルが見える。
- 手前の交差点を左折する。
- 16号線との交差点一角（左側）に当院のクリニックビルが見えます。
車で来院する場合
- 横須賀中央駅方面から米が浜通を直進し
- 右方向に見える「おりょう会館（祭儀場）」ビルの交差点を左折
- 最初の交差点にコインパーキングがあります
注1) 近隣は一方通行が多いのでご注意下さい
注2) 専用駐車場はありません
注3) 近くにはコインパーキングがありますのでそちらをご利用下さい
お支払方法
各種クレジットカード、QRコード払い、交通系に対応しております。
設備について
AI音声入力カルテ
当院では、診察中の会話をAIが聞き取り、カルテの下書きを自動作成するシステム（medimo）を導入しています。話している内容を忠実に文字化するのですが、AIがその内容を吟味してカルテに記載できるよう適切な文章に仕上げるという画期的なシステムです。医師はAIが作成した内容を確認・修正することで、記録の正確性を保ちながら入力作業の負担を大幅に軽減しています。
この仕組みにより、医師はより多くの時間を患者さんとの対話や説明に充てることができ、診察後の事務作業もスムーズになりました。
また、プライバシー保護や音声データの管理にも万全を期していますので、安心して受診いただけます。
vHIT（ビデオヘッドインパルス検査）
簡単に三半規管を個別に評価できる新しい検査装置です。この検査装置によりめまいの診断能力が格段に向上しました。三半規管が障害される疾患（前庭神経炎あるいはメニエール病など）の診断に有効です。
赤外線フレンツェル検査
「めまい」とは、よく「目が回る」と表現されますが、実際にめまいを起こしている方の目は、本当にくるくると動いています。これは眼振（がんしん）と呼ばれる特徴的な眼の動きで、めまいの原因を診断するうえで非常に重要な手がかりになります。
明るい場所ではこの眼振が分かりにくくなるため、赤外線CCDカメラを組み込んだ特殊な検査用眼鏡を装着し、暗闇でも眼の動きを観察できるようにして検査を行います。これを赤外線フレンツェル検査と呼びます。
当院では、この眼振の映像をすべて録画し、さらにVOG（Video Oculography）システムによって解析することで、診断に役立つ詳細なデータを得ています。これにより、めまいの原因をより正確に把握することが可能になります。
聴覚検査
聴力に問題がある方には純音聴力検査を、耳鳴を訴える方には耳鳴検査を行います。これらの検査はいずれも防音室で実施し、外部の雑音の影響を受けずに正確な評価ができる環境を整えています。
また、滲出性中耳炎や耳管狭窄症が疑われる場合には、鼓膜の動きを測定するティンパノメトリーを行います。
一方で、めまいを訴える方の中には、自覚的には聴力に問題がない場合でも、検査によって軽度の難聴が見つかることがあります。聴力検査を行うことで、こうした微妙な異常を明らかにし、最終的な診断につながることがあります。そのため、当院ではめまいを訴える方には可能な限り聴力検査を実施しています。
電子スコープ内視鏡
鼻腔、咽頭、喉頭などの内視鏡検査です。非常に細い管を鼻腔から入れて行いますので麻酔は必要ありません。鼻腔のポリープ・腫瘍、咽頭の腫瘍・がん、喉頭がん、声帯ポリープや声帯麻痺を診断します。時に中耳の観察にも用います。
重心動揺検査
人は立っているとき、わずかに体が揺れています。この「ゆらぎ」は、耳（平衡感覚）、目（視覚）、足の裏（体性感覚）などがうまく働くことで保たれています。
この検査では、その揺れを正確に記録し、「めまい」や「ふらつき」の原因を探ります。
体の重心位置を測定し、目を開いた状態（開眼時）、目をつぶった状況（閉眼時）で検査を行い、その際の重心の動揺軌跡を解析します。
